笑わないでね

映画「ジョーカー」の感想です。

だいぶ前に観たけど感情がとっ散らかっていたので。軽くまとめます。


ネタバレはしまくりです。





ヒースレジャーのカリスマ性のあるジョーカーと、ジャレッドレトのセクシーでクレイジーなジョーカーが好きでした。観終わってすぐ、このホアキンジョーカーは他の誰より親近感があって、それで余計辛くて悲しいなと思ってたんですけど。


色々と解説見ていくうちに、それが狙いだったのかなと思ったら鳥肌が立った。


アーサーへの同情がピークになっていく頃にジョーカーが完成するので、もう応援しちゃうというか、ピカレスクロマンを感じてしまうんです。


甘い復讐の味をジョーカーと共有して、これが悪だ、作り上げたのはお前ら社会だと、自分のことは棚に上げて。


観終わって同行者と話したときに、ソフィーとの関係がすべて妄想だったのにびっくりした〜と言ったら、あれそういうことか、全然気づかなかったと。

そこでちょっと思ったのは、私も気づかなかった妄想の部分があったのでは?ていうか、どこからどこまで妄想だったんだろ?と。


そして解説読み漁ってたら、全部妄想説なんてあるじゃないですか。そんな夢オチみたいな…と思ったけど、ジョーカーというどれだけ信用ならない語り手だったかを考えてなかった。


観終わったあと、完全に私はジョーカー擁護側だったんです。だってあんなにかわいそうで、笑い声すら苦しくて。

でもそれが演出だったら。

もう怖いので考えるのをやめました。


そんなに衝撃的なシーンってなかったと思うけど(普段から血みどろの映画ばっか観てるからかな…)R15なのは、この危険な思想のためだろうなと思いました。

こんなの思春期に見たら歪んじゃうもん。少なくとも私はだめだったと思う。感化されやすいから。


観終わったらふたりして落ち込んじゃったので、カラオケ行ってステーキ食べました。暗くて疲れる映画は大好きだけど、それでもこれはキツかった。


ちっちゃいブルースウェインが可愛かったな。立派なバットマンになるんだよ。

キャラメルポップコーンとしみチョコをカフェラテで流し込みながらみてたので、甘さとガンガン不安を煽る音楽で頭痛がやまなかったです。


ここまで考えさせてくれる映画を作ってくれてありがとう。

一番好きなシーンは、黄色いロゴでJOKERと出るところです。カッコよすぎ!